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「クラウド」って結局何?身近な例でわかる仕組みと種類

「クラウドサービス」「クラウドコンピューティング」という言葉を、ニュースやテレビCMでよく耳にしますよね。ITパスポート試験でも頻繁に出てくるこの言葉ですが、「なんだか難しそう…」と感じていませんか?

安心してください。この記事では、クラウドの仕組みを徹底的に分かりやすく解説します。この記事を読み終える頃には、あなたはクラウドを「なんとなく」ではなく、「きちんと」理解できているはずです。

目次

なぜクラウドがIT社会の「当たり前」になったのか?

クラウドとは、一言で言うとインターネットを通じて利用できる、様々なサービスのことです。

これまでのITサービスは、パソコンにソフトウェアをインストールしたり、自分の会社にサーバーを設置したりする必要がありました。これを「オンプレミス」と呼びます。

オンプレミスは、初期費用が非常に高くなる上に、メンテナンスやセキュリティ対策の手間もかかります。

例:オンプレミス vs クラウド

  • オンプレミス(自炊):自分でキッチンを買い、食材を買い、料理もする。初期費用と手間はかかるが、全て自分の好きにできる。
  • クラウド(レストランやレンタルキッチン):レストランやレンタルキッチンを必要な時に必要なだけ借りて、食事をする。初期費用が不要で、すぐにサービスを利用できる。

クラウドは、この「オンプレミス」の課題を解決しました。インターネットにつながりさえすれば、どこからでもサービスを利用できる上に、初期費用を抑え、運用管理の手間を大幅に削減できるからです。

これにより、IT業界だけでなく、あらゆる業界でクラウドの導入が進みました。

身近なクラウドサービスの例

私たちは、すでにたくさんのクラウドサービスを日常生活で利用しています。

  • 動画・音楽配信サービス:YouTube、Netflix、Spotify。これらのサービスは、インターネット上の巨大な倉庫(サーバー)に動画や音楽を保存しています。私たちは、自分のスマホやパソコンに何もダウンロードしなくても、いつでも好きな時にストリーミング再生できます。
  • オンラインストレージ:Google Drive、Dropbox、iCloud。写真や文書などのデータをインターネット上の倉庫に預けられます。これにより、パソコンの容量を気にせず、複数の端末から同じデータにアクセスできるようになりました。
  • SNS:Facebook、Twitter、Instagram。私たちが投稿した写真やメッセージは、すべてインターネット上のサーバーに保存されています。

これらのサービスは、自分のパソコンに何もインストールしなくても、インターネットに接続するだけで使えますよね。これが「クラウド」の最大のメリットです。

ITパスポートで問われるクラウドの3つの種類

ITパスポート試験では、クラウドサービスを大きく3つの種類に分けて問われることがあります。それぞれの違いをしっかりと理解しておきましょう。

1. SaaS(サース):完成した料理を提供するレストラン

SaaSは「Software as a Service」の略で、「完成したソフトウェアを、インターネットを通じて利用するサービス」のことです。

  • 身近な例:Gmail、Salesforce、Chatworkなど。
  • 特徴:サービス提供者が用意したソフトウェアを、インターネット経由で利用するだけ。利用者は、自分でソフトウェアをインストールしたり、サーバーを用意したりする必要はありません。

例えるなら、メニューを選んで食べるだけの「レストラン」です。利用者は、料理(ソフトウェア)がどう作られたかを気にする必要がなく、手軽に利用できます。

2. PaaS(パース):食材と調理道具を提供するレンタルキッチン

PaaSは「Platform as a Service」の略で、「アプリケーションを開発・実行するためのプラットフォーム(土台)を、インターネットを通じて利用するサービス」のことです。

  • 身近な例:Google App Engine、Herokuなど。
  • 特徴:開発に必要なOSやデータベース、開発環境などがすべて用意されています。利用者は、インフラ(サーバーなど)を気にせず、プログラミングに集中できます。

例えるなら、食材や調理道具がすべて揃った「レンタルキッチン」です。利用者は、食材と調理道具を使って自分の好きな料理(アプリケーション)を作れます。

3. IaaS(イアース):キッチンそのものを提供する賃貸物件

IaaSは「Infrastructure as a Service」の略で、「コンピュータのインフラ(サーバー、ストレージ、ネットワーク)を、インターネットを通じて利用するサービス」のことです。

  • 身近な例:Amazon Web Services(AWS)のEC2、Google Cloud Platform(GCP)など。
  • 特徴:インフラ部分だけを提供し、OSやアプリケーションは利用者が自由に構築できます。

例えるなら、流し台やガスコンロ、冷蔵庫が設置された「賃貸物件」です。利用者は、キッチン(インフラ)を自由に使い、好きな食材(OSやアプリケーション)を持ち込んで料理(サービス)を作れます。

まとめ:ITパスポートの学習でクラウドは欠かせない

クラウドは、私たちの生活だけでなく、ビジネスのあり方を大きく変えました。

ITパスポートの試験でも、SaaS、PaaS、IaaSのそれぞれの特徴や違いは、頻繁に問われる重要ポイントです。

この3つの違いを料理の例えで整理しておけば、試験本番でも迷うことはありません。

このブログの「ITの超基礎を学ぶ」カテゴリで、IT社会の「当たり前」を楽しく学んでいきましょう。

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